予測不能のネット・コミュニティーをどうマネジメントするかを考える
★★★★★
2006-02-21
本書のテーマは、ネット・コミュニティーが顧客との関係性をいかに生成・維持することができるかという点とネット・コミュニティーをいかにビジネスにつなげるかという点にある。
ネット関連の本は概して陳腐化しやすいが、この本は今(2006年)読んでも面白い。現在でも、顧客との関係性を築くことを重視する企業が多く、かつネット・コミュニティーを開設したもののビジネスへの貢献度合いが見えない企業が多いからだろう。企業のWEB担当マネジャーには、お勧めしたい。
本書のキーワードは、「偶有的世界」(偶然が偶然を呼んで、どうなるのか予測不能の世界)である。予測不能のネット・コミュニティーをどうマネジメントしていくかについてヒントを教えてくれる。
不確定要素が多いネット⇒ケースも多様⇒訴求点不明?
★★★★☆
2005-05-05
「インターネット社会におけるマーケティング」ということを考える場合、インターネットの共通要素、即時性・同報性・データ蓄積性などを指摘して、コミュニケーションツールとしてのインターネットサイトに注目してマーケティングへの応用を考える場合が多い。しかし本書は、コミュニティツールとしてのインターネットを評価するものである。
本書の中心的な問題意識は、不確定な要素が多分に含まれるインターネット世界において、コミュニティサイトという秩序がいかにして形成されるのか、という点である。コミュニティの特徴は、そもそも共同する意思にあるというが、これがネットにおいて生成可能なのかどうか、また生成可能だとして新しいビジネスの可能性はどこにあるのか、これらに関連するケースが中心的に紹介される。これらのテーマは、主に3つの視点、1.コミュニティサイトの現実と理論、2.マネジメントとビジネス化、3.理論的・実践的展望から章構成されるのが特徴。
しかし、本書において次のような違和感を感じた。不確定な要素がひしめき合うインターネット世界から秩序を持つコミュニティがいかに形成されるのか、という問題意識からも読み取れるように、紹介されるケースは、さまざまな視点で紹介されており、このような3つの分類にあまり意味を感じない、という感想である。さらに、後半の章では、本書で紹介されたケースを位置づける意味でコミュニティのモデルを4パターン提示し、それぞれを位置づけることを試みているが、これらは網羅性と排他性を備えてないと考えられる。上述したように、そもそも、不確定な要素が多分に含意されるインターネットの世界において、このような分類をすること自体がナンセンスなのかもしれない。そのため、単純なケース紹介に終止していると捉えられる可能性も・・・
しかし、個別のケースを見てみると優れたケース紹介は多い。特に9章の空想生活に関するケースは、消費者との協働製品開発・生産について示唆を与えてくれるものであり、今後注目すべき重要なケースではないだろうか。
刺激的!
★★★★★
2002-08-16
インターネットのコミュニティとは、どんなものか、またこれを利用したビジネスを、実例をもとに多面的に分析し、今後の方向性を考える本。
非常に刺激的な本でした。
全然考えたことのない、ネットコミュニティの見方、分析の方法、コミュニティを運営する苦闘、工夫など、知らないことだらけでした。
少しおおげさに言えば、1ページ、1ページに発見があったような気分でした。
他のインターネットマーケティングのHow-to本とは、一味も二味も違います。
ネットコミュニティを考える方にはお勧め
★★★★☆
2002-05-01
インターネットを活用してビジネスを行う際には、コミュニティが鍵になると考える方にはお勧めの本だと思います。 ネットコミュニティだけに焦点を絞って、しかも日本と韓国の身近なケースを用いて多角的にコミュニティを検証しているため、問題意識のある方には考える良い材料となると思います。
しかし、「ネットコミュニティの作り方」のようなハウツー本ではありませんので、ご注意が必要です。
