何の社会的意義もない
★☆☆☆☆
2007-01-22
そもそも研究者の研究業績は著書や論文という形で公開情報となっており、そうした公開情報を検索する多様なデータベースがネットでも公開されていることからも、本書の社会的意義は無きに等しい。しかも、本書は単に研究者のネット上のページ(広い意味での著作物)を転載・取りまとめたものであり、著者本人の独創的な知的試みは何ら存在しないと言ってよい。研究者の個人ホームページは、あくまでも、研究者個人が情報発信のためにボランティア的に、ないしは付加的に行っているものであることから、それを転載しただけの本書は、そうした「ボランティア的行為」に寄生するものといえ、改めて何らの知的営為は存在しないといえるだろう。
にもかかわらず、知的生産物を生み出している研究者に対して、あくまでも付加的なホームページの作成法について「指導」するが如きの設定は、怠慢を通り越して、傲慢というに等しいものということができよう。
「知の蓄積」のためのガイドブック
★★★★★
2006-09-14
待ちわびた本が出た。著者岡本さんのメールマガジンACADEMIC RESOURCE GUIDEの情報量と的確なコメントにはいつも圧倒されていたが,そこで発刊が予告され編集過程がブログで公開されていたというのもWeb2.0的である。
いまやパソコンや携帯電話のお世話になっていない研究者はほとんどいないだろう。その中にある電子情報を講義や論文投稿だけでなく,市民にも見えるようにインターネットに投げ込むべきだとずっと思ってきたが,この本はそのやり方の多様性を教えてくれる。
丁寧に分類されている各サイトの主宰者がそれぞれに苦闘してきた手法の数々を見て,きっと「なるほどそんな手があるのか」と納得する研究者も少なくないだろう。それで情報発信に参加してくれれば(時には学生も巻き込んで),「ウェブ進化論」(ちくま新書)の梅田さんの言う『ネットのあちら側』への知の蓄積が加速し,私たちが利用できる財産が急増すると期待される。何より,学ぶことの楽しさを知ってくれる小・中・高校生が多数出てくるのが楽しみだし,彼・彼女ら自身が情報の発し手になるきっかけとヒントにもなろう。
今からホームページを公開する人は,Web2.0関連ツール等もいろいろ使えるのだから,つくる側も見る側もその面の楽しさがある。その場合お願いなのだが,専門用語については是非同じページに日本語と英語を併記して欲しい。そうすれば専門外の調べものをする時に助かるし,英語圏に日本語コンテンツを売り込むチャンスにもなると考えるからである。また,最新の英語情報を関連日本語と一緒に検索すると,同じ漢字を使っている中国語情報だけが出てくる場合も少なくない現実を見ると,速報性・情報共有という意味でも研究者の役割は大きい。
Web1.0からWeb2.0への記念碑的橋渡しとなるこの本を是非多くの方に読んでいただき,『次の10年』に向かってみんなで前進したい。
今さら何の意味があるのか
★★☆☆☆
2006-08-05
以下は、飽くまでも本書の対象となる研究者を前提としたものである。
ハッキリ言って、情報の最先端にいる研究者が、未だにこの手の説明を受ける必要があるのを知って、寧ろそのことに驚かされた。
本書には「命題」だの「定義」だのと研究者の喜びそうな言葉が溢れてるが、技術書ではない。つまり画面に対する論文のレイアウトだとか、特殊言語に於ける文字コードの選択だとかそういうホームページ製作(もちろんindexファイルのことではない)の技術ではなく、サイト作製の心得を説いただけだ。
しかし、どんな人間が読むか分らないから配慮しろだとか、豪華さより中味を重視しろだとか、研究者はそんなことまでも注意される必要があるのか。研究者というからには智恵があるはずだ。智恵のない研究者は論理矛盾だ。研究者にサイトが必要なら、自分で調べるはずだ。具体例が見たければ、日本よりもっと進んでいる海外のサイトを参考にすればいいだけだ。
趣味のサイトではない。研究者のサイトだ。それをこんな手取り足取り説明して貰わないとつくれないものなど、それこそ本書のいう通り、正真正銘「自分だけのサイト」になるのが落ちだ。敢えて極言すれば、この本を参考にし得た研究者がいるなら、その人間は自分が研究者であることを疑問に思うべきだ。
著者にはその労を多としたいが、本書が研究者に利用される必要のない本であることを祈って已まない。
ホームページ作成に当たって、意欲を掻き立ててくれる本
★★★★★
2006-08-02
タイトルが「研究者のために〜」となっていますが、これからホームページを作ろうとしている全て方に読んで欲しい本です。
冒頭では、多くの人が体験したであろう「ホームページ作りを断念した理由」に視点を当てており、ホームページを作成する上での不安や心配事を解消していきます。
昔からこう言ったことは多くの本で語られて来ましたが、この本ではよく纏まっていて、ホームページ作りの手法論も、ようやく一回りしてきたのかなと考えさせられました。
全般的に、多くの実在するホームページ画面を例に挙げているため、説明もわかりやすく、後半では情報を扱う上での注意点にも触れられています。
ブログ全盛期の今、ホームページを作ることは、時間もかかり少し大変かもしれません。ですが、逆にそんな時だからこそ、ホームページを作ってみるのも面白いかもと思わせられました。
大学先生や研究者にお勧め
★★★★★
2006-07-28
実例が豊富で、なかなか参考になる内容だと思います。ホームページを作るだけではなく、こんなページもあるんだといろいろ発見できました。
